
はじめに
住まいの第一印象を決める門扉は、防犯性を高める役割はもちろんのこと、家全体のデザインを引き立てるアクセントとしての役割もあります。
一方で、門扉には素材や仕様、開閉方法など多くの種類があるため、どれを選べばいいのか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、門扉の基本的な種類(デザイン、開き方、仕様)から選ぶ際のポイントまでを徹底解説します。
家にピッタリの最適な門扉を見つけるためにも、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。

門扉の種類を選ぼう!
門扉は単なる出入口としてだけでなく、住まいの美観や防犯性を高める重要な役割を担っています。
その種類は多岐にわたり選ぶポイントもさまざまなので、ご自宅に適した門扉を探すことが重要です。
具体的に、門扉は以下のポイントで分類することができます。
・素材やデザイン
・開き方
・仕様
ひとくちに門扉といっても、上記のようにさまざまな要素で種類が分かれています。
例えば、素材でいえば、耐久性や軽量性に優れたアルミ製、スタイリッシュでサビに強いステンレス製、温かみのある木製などが代表的です。
一方、開閉方式では、敷地の形状や使い勝手に応じて外開き、内開き、引き戸といった選択肢があります。
さらに、仕様の面でも片開き、両開き、親子開き、アコーディオンタイプ、跳ね上げタイプといった多彩なバリエーションがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
加えて、門扉は住まい全体の雰囲気を左右するため、建物のデザインや周囲の景観との調和も考慮が必要です。
防犯機能やメンテナンスのしやすさ、コストなども選定ポイントとなるでしょう。
ではここから、素材や開き方、仕様ごとにどのような門扉が存在しているのかを詳しく解説していきます。
住環境やライフスタイルに最適な門扉を選ぶための参考にしてください。
門扉の素材・デザイン別における種類
門扉の素材・デザイン別における種類は以下のとおりです。
・アルミ門扉(形材・鋳物)
・ステンレス門扉
・木製門扉
・鉄製門扉
・スチールメッシュ門扉
・樹脂製門扉
門扉には、上記に挙げたアルミやステンレス、木製、鉄製などの素材ごとに異なる特徴があり、デザインのバリエーションも非常に豊富です。
加えて、素材によって耐久性やメンテナンス性、防犯性も異なるため、住環境やライフスタイルに合わせて最適なものを選ぶことが重要です。
そこでここからは、代表的な門扉の素材やデザインの種類について、それぞれの魅力や特徴を詳しくご紹介します。
アルミ門扉(形材・鋳物)
アルミ門扉は軽量でサビにくく、耐久性に優れた素材が特徴です。
例えば、形材アルミ門扉はシンプルでモダンなデザインが多く、鋳物のアルミ門扉は装飾性が高くクラシカルな雰囲気が特徴といえるアルミ素材の門扉です。
なお、アルミ門扉は風雨に強く、メンテナンスの手間がほかの素材の門扉よりも少ないため、幅広い住宅スタイルに適しています。
また、アルミ素材の加工性の高さから、デザインのバリエーションも豊富なので、コストパフォーマンスと実用性を両立したい方におすすめです。
ステンレス門扉
ステンレス門扉は耐久性が高く、一般的な鉄製の門扉よりもサビに強い点が最大のポイントといえます。
耐食性に優れて強度も高い素材でできた門扉のため、メンテナンスがほとんど不要で長期間美しさを保てるメリットがあります。
ステンレス自体が風雨や紫外線の影響を受けにくい素材のため、過酷な気候条件の地域でも安心して使用することができます。
コストはやや高めですが、見た目と耐久性を重視する方には理想的な素材といえるでしょう。
木製門扉
木製門扉は自然素材ならではの温かみがあり、ナチュラルなデザインの住宅に最適です。
素材自体の柔らかさや加工性の高さから、既製品以外にもオーダーメイドで独自のデザインを楽しめる製品も存在します。
そのため、自然派の住宅や庭園との調和を重視する場合には魅力的な門扉といえるでしょう。
ただし、湿気やシロアリなどの対策が必要で、定期的な防腐・防虫塗装や防水処理が必要になります。
鉄製門扉
鉄製門扉は重厚感が特徴的ですが、シンプルなものから装飾性の高いデザインまで幅広く対応でき、クラシックな住宅や店舗にも適しています。
ただし、素材が鉄でサビやすいため、防錆処理といった定期的な塗り替えメンテナンスが必要になります。
鉄製門扉は門扉自体に重量があるため、堅牢で存在感のある門扉を求める方におすすめです。
スチールメッシュ門扉
スチールメッシュ門扉は、メッシュ柄なので視界を遮らずシンプルなデザインの門扉になります。
軽量で取り扱いやすい門扉なので、庭付き住宅やガーデニングスペースとの相性がよく、多くの場所で採用されています。
また、比較的コストが安い門扉なので、なるべく費用を抑えたいという方にもおすすめのタイプといえるでしょう。
ただし、防犯性能はほかの素材に比べて低いため、用途や設置場所を選ぶ必要があります。
樹脂製門扉
樹脂製門扉は軽量で扱いやすく、サビや腐食の心配がない点がメリットの門扉です。デザインや色の選択肢が多く、コストも比較的抑えられるため、手軽に導入できるメリットがあります。
また、耐久性にも優れているので、メンテナンスコストも抑えることができます。
一方で、天然木のような本物の質感は再現できないので、デザインや質感を重視したい方には不向きといえるでしょう。
門扉の開き方は3種類!使い勝手のよいタイプを選ぼう!
門扉の開き方は以下の3種類に分類することができます。
・外開き
・内開き
・引き戸
門扉の開き方には上記のように「外開き」「内開き」「引き戸」の3種類があります。
それぞれの開き方には、敷地の形状や使用目的に応じたメリットとデメリットがあるため、選択する種類によって使い勝手が大きく変わります。
なお、快適で便利な門扉を選ぶには、開閉スペースや設置環境に加え、防犯性やデザイン性も考慮することが大切です。
こでは、上記に挙げた3種類の門扉の特徴を詳しく解説します。
外開き
外開き門扉は、扉が外側(道路側)に向かって開くタイプの門扉です。
敷地内のスペースを節約できるため、家屋側にスペースが確保できないようなケースにも適している開き方といえます。
ただし、開閉時に周囲の歩行者や車両への配慮が必要で、外側に十分なスペースがあることが条件となります。
そのため、門扉の設置場所を家屋側に後退させるなど、門扉の設置箇所を工夫しなければなりません。
内開き
内開き門扉は、扉が敷地内側に向かって開く仕様の門扉です。
開閉操作が内側になるので、外側への影響を避けられるメリットがあり、住宅地や歩行者が多い環境でも広く採用されている一般的なタイプです。
道路側に干渉しない開閉方法なので、安全性が高い点が魅力といえます。
ただし、設置には家屋側に十分な開閉スペースが必要なことから、狭い敷地などでは門扉の開閉が制限されることもあるので注意しましょう。
引き戸
引き戸タイプの門扉は、扉を横方向にスライドさせて開閉する仕様の門扉です。
開閉時にスペースをほとんど必要としない開閉方法なので、敷地が狭い場合など設置条件に制限がある場所にも最適です。
一方で、スライド部分のレールや滑り部品のメンテナンスが必要となる場合があります。
ただし、昨今ではノンレールタイプなどさまざまな製品が発売されているので、設置環境に応じて最適なタイプを選択しましょう。
門扉の仕様は5種類!メリットとデメリットを把握しよう!
門扉の仕様は以下の5種類に分類することができます。
・片開き門扉
・両開き門扉
・親子開き
・アコーディオン門扉
・跳ね上げ門扉
門扉には開閉方式や構造の違いによって、片開き、両開き、親子開き、アコーディオン門扉、跳ね上げ門扉といった5つの仕様があります。
敷地の広さや使い勝手、防犯性、設置コストなど、用途や条件に応じて最適な門扉の仕様を選ぶことが重要です。
ここでは、これら5つの仕様における特徴を詳しく解説しますので、目的に合ったタイプの門扉を選びましょう。
門扉の仕様
片開き門扉
片開き門扉は、1枚の扉を左右いずれかに開閉するシンプルな仕様です。操作が簡単で設置コストも抑えられるため、住宅から集合住宅まで幅広く採用されています。
幅を取らない門扉なので、狭い場合やスペースがあまり確保できない場合にも適しています。
また、デザインのバリエーションも豊富で、シンプルなものから装飾性の高いものまで選べます。
ただし、間口が比較的狭い門扉なので、大きな荷物や車椅子での出入りはしにくいデメリットもあります。
両開き門扉
両開き門扉は、2枚の扉を左右対称に開く構造で、開口部を広く取れる点が大きな特徴です。
住宅の玄関に設置されることの多い門扉で、存在感のあるデザインがアクセントになります。
人の通行時は片側のみ、大きな荷物を運ぶときは両方開けるなど、用途に応じた開き方ができるメリットがあります。
ただし、両側にそれぞれの扉を開くためのスペースが必要となるため、ある程度の開口間口を確保しなければなりません。
親子開き
親子開き門扉は、大きい扉と小さい扉を組み合わせた実用性の高い仕様の門扉です。
通常は小さい扉(子扉)を使用しつつ、大きい荷物や車椅子などの出入り時には大きい扉(親扉)を開閉するような使い方が可能です。
比較的間口が狭い環境でも設置できるほか、親扉は両開きタイプよりも広い間口を確保できるので、日常的な実用性の高さもメリットといえるでしょう。
ただし、常に両方の扉を開放して使用したい場合には、両開きのほうが適しているケースも少なくありません。
アコーディオン門扉
アコーディオン門扉は、蛇腹状に折りたたむ仕組みの門扉で、開閉時に必要なスペースを最小限に抑えられるメリットがあります。
駐車場の仕切りやスペースの限られたエントランスでの使用にも適しており、戸建て住宅以外にもさまざまな施設で活用されています。
軽量で操作性がよいため、日常的で頻繁に開閉する場所にも便利です。また、さまざまなサイズが用意されているので、用途や予算に応じて選ぶことができます。
一方で、傾斜地や凹凸で高低差のある場所は設置が難しいこともあるので、設置環境の調査が重要になります。
跳ね上げ門扉
跳ね上げ門扉は、扉が上方向に持ち上がるユニークな仕様で、駐車場や車庫の入り口に最適な門扉です。
上方向での開閉操作になるため、狭い敷地や隣接する道路に面した場所でも使いやすいのが特徴です。
また、電動機能を組み合わせることで操作が非常に簡単になるほか、リモコン操作で車内から開閉できるタイプも存在します。
一方で、ほかの門扉に比べて設置費用が高めで、電動式が故障すると手動での開閉操作になってしまうことがある点には注意しましょう。
最適な門扉の種類を選ぶポイント
ご自宅に合った最適な門扉を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
・外構デザイン
・住宅デザイン
・敷地状況
門扉は外構全体の印象を左右する重要な要素です。フェンスや植栽とのバランスも考えつつ、統一感のあるデザインを選びましょう。
例えば、オープン外構には軽やかなデザイン、クローズド外構には重厚感のある門扉が適しています。
また、門扉のスタイルは住宅のデザインに調和させることも大切です。
例えば、モダンな住宅にはアルミやステンレスのシンプルなデザイン、和風・洋風住宅には木製や鋳物の風合いが合う門扉を選ぶことで一体感が生まれます。
なお、敷地の形状やスペースも門扉選びに影響します。敷地が広ければ両開き門扉、スペースが限られる場合は片開きや引き戸を選ぶとよいでしょう。
また、地形や傾斜がある場合は施工が可能な仕様を確認することが必要です。
このように、さまざまな要素を考慮しつつ、住まいやライフスタイルに合った最適な門扉を選びましょう。
おわりに
門扉は、住まいのデザイン性や機能性を高めるだけでなく、防犯性や快適な暮らしにも直結する重要な要素です。
素材やデザイン、開閉方式、敷地条件など、多くの要素があるため、それぞれの特徴を理解してご自宅やライフスタイルに最適なものを選ぶことが大切です。
また、門扉は外構全体や住宅の印象を左右するため、統一感を意識することで魅力的な外観を実現できます。建築のプロと相談しつつ、長く愛用できる門扉選びを行いましょう。