はじめに
庭は自由で開放的な空間を楽しめる一方で、外から丸見えになってしまうデメリットがあります。そのため、庭に目隠しを設置してプライバシー空間を確保したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、エクステリアの専門家が庭の目隠しアイデアをカテゴリ別に徹底解説します。目隠しを設置する際のポイントや注意点も分かりやすく解説しますので、目隠しの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。
庭の目隠しはアイデアが重要!設置する際のポイントについて
庭に目隠しを設置する際には、いくつかのポイントを考慮する必要があります。快適で使い勝手の良いプライバシー空間を確保するためにも、設置前にどのようなポイントを考慮するべきなのか確認しておきましょう。
ここからは、庭の目隠しを設置する際に重要な6つのポイントについて解説します。
庭のデザインに合わせる
エクステリア全体のデザインを考慮した目隠しを設置することで、全体のバランスが取れた庭に仕上げることができます。例えば、和風モダンなエクステリアデザインなら、生け垣や竹垣を利用した目隠しにすることでおしゃれに仕上げることができます。
また、南欧風エレガントなエクステリアデザインなら、ロートアイアンの屋外フェンスを利用すると雰囲気のある庭にできるでしょう。このように、目隠し単体のデザインで決めるのではなく、庭全体のデザインを考慮して目隠しを選ぶことが重要というわけです。
ペットの安全も考慮する
庭でペットを放し飼いする場合、愛犬の安全を考慮したフェンスを取り付けることが重要です。安全対策が考慮されていない場合、以下のようなリスクが考えられます。
● 道路に飛び出す
● 近隣の迷惑になる
● 脱走して迷子になる
● 交通事故に遭う可能性もある
このような問題を発生させないためには、ペットが敷地外に出ないようなフェンスを設置しなければなりません。例えば、飛び越えることのできない高さのあるフェンスや、隙間のないフェンスを取り付けることがペット対策には効果的です。
防犯対策も取り組む
外からの視線を遮るフェンスは内側からの視線も遮ってしまうため、一度侵入されると不審者が隠れやすくなってしまう一面があります。そのため、フェンスを取り付ける際には、防犯対策も同時に取り組まなければなりません。
例えば、フェンスの下段部分が通風タイプになっているものは、風通しが良くなる以外にも、見通しが良くなるので防犯性も向上します。また、通常のフェンスを取り付ける場合なら、センサーライトや防犯砂利を敷くことで防犯対策をすることもできます。
サイズや位置には注意する
庭の目隠しを設置する際には、サイズや取り付け位置に注意しなければなりません。周囲からの視線を遮ることができる目隠しは、プライバシーを保護する反面、圧迫感や閉塞感が生じてしまう可能性があります。
特に隙間がなく高さのあるフェンスなどは、圧迫感が生じやすい傾向にあります。圧迫感を解消するためには、ルーバーフェンスのような風通ししやすく設計されているフェンスを採用するのも効果的です。
目隠しを設置して後悔しないためにも、取り付ける目隠しのサイズや位置には注意しましょう。
日当たりや風通しも考える
視線を遮ることができる目隠しですが、設置をする際には採光性や風通しについても考えなければなりません。例えば、高すぎるフェンスを取り付けた場合、自然光を取り込みにくく圧迫感を感じる可能性があります。
また、隙間の少ないフェンスは風通しも悪く、閉塞感が増してしまうでしょう。このように選定する目隠しによっては日当たりや風通しにも影響する可能性があるので、設置後の環境を想定して選定しましょう。
隣接するご近所にも配慮する
庭に目隠しを設置した際にポイントとなるのが、隣接するご近所にも配慮するということです。例えば、植栽や植木で目隠しを作る場合、落ち葉がご近所の敷地に落ちてしまうことでトラブルになるケースもあります。
また、背の高いフェンスを取り付けてしまったことで、ご近所側に自然光が取り込みにくくなる可能性もあります。目隠しを設置することで余計なトラブルに発展することもあるので、隣接したご近所にも配慮しながら設置を検討する必要があるでしょう。
庭の目隠しには魅力が沢山!3つのメリットを紹介
庭に目隠しを設置した場合、以下のようなメリットがあります。
● 住まいのセキュリティが向上する
● プライベート空間を確保できる
● 建物全体の意匠性が向上する
ここからは、目隠しを設置したことによるメリットについて詳しく解説します。
住まいのセキュリティが向上する
空き巣などの侵入窃盗犯罪というのは、防犯意識が低い侵入しやすい住宅をターゲットにする傾向にあります。この点、庭の周囲に目隠しが設置されていることで、入りにくく防犯意識の高い住宅と認識されるため、効果的な防犯対策になります。
目隠しフェンスがある住宅というのは、侵入する際に上り下りをしなければなりません。侵入経路や逃走経路が簡単に特定できて足も付きやすいため、ターゲットになりにくいともいわれています。
これらの理由からも、目隠しを設置することで住まいのセキュリティが向上するメリットがあるということです。
プライベート空間を確保できる
外部からの視線を遮ることができる目隠しは、プライバシー空間を確保できるメリットがあります。
● 通行人からの視線が気になる
● 家の中を見られたくない
● 洗濯物を見られるのが恥ずかしい
● 庭で子供やペットと楽しみたい
目隠しがない状態は人目を遮ることができないので、上記のような問題が発生します。一方、目隠しを設置することでプライベート空間を確保できるため、このような問題も解決することができるでしょう。
建物全体の意匠性が向上する
目隠しを設置することで、建物全体の意匠性が向上するメリットがあります。例えば、雨林などの高耐久木材を使用した目隠しフェンスを取り付けることで、ナチュラルモダンなデザインにすることができます。
また、直線的なデザインを取り入れたウォールデザインの塀を作ることで、ウォールデザインモダンな雰囲気を演出することが可能です。なお、塀で採光性の問題が出てしまう場合は、部分的にスリットパネルやガラス素材のパネルを取り付けることで、採光性とデザインを両立することもできます。
コスト重視で庭を目隠しするアイデア
庭に目隠しを設置する際には、相応のコストが発生します。そのため、なるべく費用をかけずに目隠しを作りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、緑のカーテンと日よけシェードです。
ここからは、コスト重視で庭を目隠しできるアイデアを紹介します。
緑のカーテン
緑のカーテンとは、通称「グリーンカーテン」とも呼ばれている植物を活かした目隠しです。ゴーヤやヘチマなど、つる性の植物を育てて日差しなどを遮る方法で、非常にエコな特徴があります。
緑のカーテンは自然に育ってくれることで目隠しが完成するので、お財布にも優しいメリットがあります。一方、植物の育成を待つ必要があるので、即効性はありません。また、水やりや肥料が必要になったり、虫が集まりやすくなったりする一面もあります。
そのため、手間をなるべくかけたくないという方は、人工的な常緑植物のフェイクグリーンを利用するのもおすすめです。
日よけシェード
日よけシェードを利用することで、安価に目隠しをすることができます。例えば、既存のフェンスやバルコニーにシェードを取り付けると、外から見えにくくなり視線を遮ることができます。
また、大きな掃き出し窓からシェードを取り付けた場合、日差しや視線を遮る目隠しとして活用できるでしょう。大掛かりな目隠しとは違って必要な箇所に必要な分取り付けるだけで大丈夫なので、コストを抑えることが可能です。
意匠性重視で庭を目隠しするアイデア
おしゃれな目隠しを採用することで、住まい全体の意匠性を向上させることができます。目隠しは外観デザインを決める上でも重要な要素のため、意匠性を考慮した目隠しを採用しましょう。
ここからは、意匠性重視で庭を目隠しするアイデアについて紹介します。
おしゃれタイプのフェンス
おしゃれタイプのフェンスを取り付けることで、目隠し効果と意匠性を向上させることができます。具体的には、以下のようなフェンスが意匠性も高くておすすめです。
● 形材フェンス
● 鋳物フェンス
● 木材フェンス
● 樹脂フェンス
例えば、形材フェンスには一般的な横ラインや縦ライン以外に、木目調色デザインなどもあります。また、鉱物フェンスでは、おしゃれなロートアイアンな雰囲気を楽しめるタイプもあります。
その他にも、和風テイストな庭を作りたい場合、樹脂製の竹垣フェンスなどを採用することもできます。庭のテイストや雰囲気に合わせて、適したデザインのフェンスを選択しましょう。
植栽・植木
植栽・植木を活用することで、自然に視界を遮る目隠しを作ることができます。なお、庭木で目隠しを作るメリットは以下のとおりです。
● ピンポイントで目隠しができる
● 景観性が向上する
● 高所の目隠しもできる
● 圧迫感や閉塞感がない
庭木による目隠しは、部分的に植えることでピンポイントの目隠しが可能なほか、背の高い木を植えることで高所の目隠しも可能です。また、緑を活用した目隠しなので景観性が向上するメリットもあります。
塀やフェンスのように圧迫感も出ないので、自然に目隠しをしたい方におすすめの方法です。
プライバシー重視で庭を目隠しするアイデア
目隠しの本来の目的はプライバシー保護のため、なるべく視線を遮りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そのような場合、ルーバータイプのフェンスや塀、サイドオーニングを活用するのがおすすめです。
ここからは、プライバシー重視で庭を目隠しするアイデアを紹介します。
ルーバータイプのフェンス
視界を遮るフェンスの一つに、ルーバーフェンスという種類があります。細い板が斜めに取り付けてあるので、外からの視線を遮ることができます。板には隙間があるので、風通しも良く強風時の負荷も軽減できる仕組みになっています。
また、ルーバータイプのフェンスはデザインが豊富な特徴があります。例えば、以下のような種類があります。
● シンプルなアルミタイプ
● ナチュラルな木調タイプ
● 自然光を取り込みやすい採光タイプ
このように種類が非常に豊富なので、プライバシーを確保したフェンスを取り付けたい場合は、ルーバータイプも検討してみましょう。
塀
プライバシーを保護できる方法の一つが、塀を活用した目隠しになります。塀は重厚感があるほか、外からの視線もしっかりと遮ることができます。なお、塀には以下のような種類があります。
● コンクリートブロック
● 化粧ブロック
● コンクリート
また、ブロックやコンクリートをそのままで仕上げる方法はもちろんのこと、タイルやレンガ、塗装などを施して綺麗に仕上げることもできます。デザインパターンの幅も非常に豊富なので、プライバシー保護はもちろんのこと、デザインにこだわりたいという方にもおすすめです。
サイドオーニング
サイドオーニングを活用することで、しっかりとプライバシーを保護して目隠しすることができます。サイドオーニングというのは布製の日除けで、視界を完全に遮ることができる目隠しです。
サイドオーニングには以下のようなメリットがあります。
● 安価に導入できる
● 部分的に目隠しができる
簡単に目隠しをすることができるので、特別な工事なども必要なく安価に導入できます。また、部分的な目隠しができる点もメリットといえます。一方、風に弱く強風時には使用できないデメリットもあるので注意しましょう。
機能性重視で庭を目隠しするアイデア
庭の目隠しは、フェンスや塀など以外にもさまざまな方法を取ることができます。例えば、サイドパネル付きのカーポートやサンルーム、物置を設置することで、機能性と目隠し効果を両立できます。
そこでここからは、機能性重視で庭を目隠しするアイデアについて解説します。
サイドパネル付きのカーポート
一般的なカーポートは四方を遮る物がないため、外からの視線を遮ることはできません。しかし、サイドパネル付きのカーポートを設置することで、目隠しをすることができます。
なお、カーポートにサイドパネルを取り付けるメリットは以下のとおりです。
● 雨の吹き込み防止
● 目隠し効果
● 紫外線・熱線対策
通常のカーポート機能はもちろんのこと、サイドパネルがあることで雨の吹き込みや目隠し効果、紫外線対策も期待できます。
サンルーム・テラス囲い
サンルーム・テラス囲いを設置することで、目隠しをすることができます。例えば、サンルーム内にカーテンレールを取り付けると、必要な面だけ視線を遮ることができます。また、アルミパネルを採用することで、部分的に目隠しをすることも可能です。
その他にも、曇りガラスを利用したサンルーム・テラス囲いなら、プライバシーも確保できるメリットがあります。透明ガラスと曇りガラスの比率も変えられるため、角度や視線を考慮したガラス選定も可能です。
物置
物置を設置することで視線を遮ることができるので、庭の目隠しとして活用することができます。また、物置は収納スペースを確保できるため、庭具やバーベキュー用品なども綺麗に収納できます。
物置があることで物が散らばらないで済むため、庭の美観維持も可能です。大型の物置なら自転車やバイクも収納できるので、盗難されてしまうリスクも低減できるでしょう。部分的に目隠しをしたい場合なら、物置を活用するのもおすすめです。
【要確認!】庭に目隠しする際の注意点
庭に目隠しを設置する際には、以下の点に注意しましょう。
● 設置目的の確認
● 安全性の確認
まず、目隠しは設置目的を明確にしておくことが重要です。例えば、「敷地の境界線を明確にしたい」「近隣の室外機から発生する音やニオイを軽減したい」など、目的が明確になることで設置すべき目隠しの種類や位置・サイズなども選定しやすくなります。
また、工事業者に依頼する場合は問題ありませんが、ご自身で簡易的に目隠しを設置する際には安全性も確認しましょう。例えば、フェンスは杭を打ち込むタイプや据え置くタイプなどさまざまな種類があります。
しかし、据え置きタイプのフェンスは風にも弱いので、強風時に飛ばされてしまうリスクがあります。公共道路沿いなどに家がある場合、フェンスが飛ばされると大事故に繋がることもあるため、安全性を確認した上で設置することが重要です。
まとめ
外からの視線を遮るためには、目隠しを設置してプライバシーを確保しましょう。ただし、ひとくちに目隠しといってもさまざまな方法があるので、目的に応じた設置方法を検討することが重要です。
ガーデン&エクステリア福田造園では、お庭に最適な目隠しの設置を行っています。現状の問題点を解決する最適な方法をご提案いたしますので、目隠しの設置をご検討中の方は、お気軽に福田造園までご相談ください。
おわりに
ガーデン&エクステリア福田造園では、施工事例を随時更新中です!デザインの参考にもしていただけると思います。ぜひ、「施工事例」をご覧ください。
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