はじめに
ウッドデッキは、利便性の高い人気のリフォームです。そんなウッドデッキの下部分には、仕上げの方法がいくつかあります。
そのため、何を採用していいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキ下の処理方法によって価格やメンテナンス性が変わるため、よく検討することが重要です。
そんなウッドデッキ下の処理として最適な方法は、砂利を敷くことです。
本記事では、砂利敷きのメリット・デメリットを中心に解説していきます。
また、ウッドデッキ下を砂利以外で処理する方法や、その注意点なども解説いたします。ウッドデッキの施工や、ウッドデッキ下の処理について迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。
ウッドデッキ下の処理方法はいくつある?
ウッドデッキ下の処理方法は、以下のような種類があります。
・土
・防草シート
・土間コンクリート
・砂利敷き
ウッドデッキの下は、処理方法によって見た目が大きく異なります。
その他にも、異なる特徴を持つため、それぞれの良し悪しを把握したうえで選択していくことが重要です。
土
ウッドデッキの下を土のままにしておくことは、最も手間のかからない方法です。
また、金銭面でも負荷がかかりません。こういった点は、大きなメリットといえます。
しかし、土のままにしておくことのデメリットは、雑草が生えてきてしまうことです。
固まる土などもありますが、強力な雑草では、固まった土の部分を突き抜けてきてしまいます。
雑草対策を後から行おうとしても、ウッドデッキの下に潜り込む十分なスペースがなければ不可能です。
ウッドデッキを一度解体するなど、余分な手間や金額の発生してしまう場合があるため、土のままでウッドデッキを施工する予定の方は注意が必要です。
防草シート
防草シートでの仕上げは、ウッドデッキの下に生える雑草の対策を想定して行います。
通常、土のみでは雑草の温床になってしまい、ウッドデッキ下のメンテナンスを考えると不便です。この点を考慮して防草シートを施工するすると、雑草の勢いを抑制することにもつながります。
ウッドデッキ下は、ウッドデッキ本体によって太陽光が入りづらく、雑草が育ちにくい環境になっています。しかし、雑草の種類などによっては、太陽光がなくとも強く育つものもあります。
防草シートの中でも、耐久性や雑草対策に特に優れているものを用いると、メンテナンスの心配もなく使用できる空間になり安心です。
また、価格面でも比較的安価に収まることがメリットといえます。
デメリットとしては、見た目が黒や緑などの色味になることです。景観を重視する場合は不向きといえます。
土間コンクリート
土間コンクリートによるウッドデッキ下の仕上げは、最もメンテナンス性に優れています。
コンクリートは一度施工すると半永久的にその効果を持続できるほか、滅多なことでは劣化などの起きない製品です。また、白く均一な仕上がりには意匠性も感じます。
しかし、価格の面では他と比べるとかなり高価です。面積によっては、金額に大きな影響を与えます。
ランニングコストとして見ると許容できる場合もあるため、よく検討しましょう。
砂利敷き
砂利敷きは、デッキ下の処理のなかでも、見た目とコストの双方をクリアできる仕上げ方法です。
砂利の種類を変えることで、見た目にも変化が起こるほか、砂利の大きさによっても雰囲気を変えることができます。
ただし、砂利のみでは土から雑草が生えてきてしまうため、防草シートとあわせて施工することを推奨しています。
もし砂利と防草シートの双方を施工しても、土間コンクリートと比べると金額を抑えることが可能です。
しかし、砂利の種類や施工範囲の広さによっては高価になってしまうため、状況を見て選択することをオススメします。
ウッドデッキ下の処理で「砂利敷き」をオススメする理由
いくつか紹介したウッドデッキ下の処理方法のなかで、最もオススメするものは「砂利敷き」です。
それには、以下のような理由があります。
・雑草対策、害虫対策ができる
・コストが安い
・水はけの改善になる
・意匠性に優れる
このようなメリットについて、さらに詳しく解説していきます。
雑草対策、害虫対策ができる
ウッドデッキ下の問題点として、雑草が生えてしまうということがあります。
しかし、砂利と防草シートを組み合わせて仕上げることで、雑草対策の効果を発揮できます。
そもそも雑草は、鳥や虫・雨水・風など様々な要因によって種が運ばれてくることで発生します。原因を完全に防ぐことは難しいです。
ところが、防草シートを敷いた上からさらに砂利を敷くことで、雑草の発芽や生育を防ぐことができるようになります。新しい種の場合、根が広がって定着する場所がないことが大きな理由です。もし古い種などが土に残っていた場合でも、防草シートと砂利の二層構造になるため、光を防ぐことで生育を防ぐことができます。
また、雑草を防ぐことで、害虫対策にもつながります。
湿気の溜まりやすい場所に発生する害虫の発生も低減させられるため、害虫について不安な方にも効果的な仕上げ方法です。
コストが安い
砂利敷きでウッドデッキ下を仕上げるメリットのひとつが、コストパフォーマンス性の高さです。
土間コンクリート仕上げでは費用が高いため、採用しにくい場合もあります。
一方、砂利敷きでは比較的価格を安く仕上げることができます。砂利の種類によっては金額が大きく変わることになるため、検討が必要です。
水はけの改善になる
ウッドデッキの下を砂利敷きで仕上げると、水はけの改善になる場合があります。
というのも、土のままや防草シートのみの仕上げでは、水たまりが発生する可能性があるためです。砂利には透水性があるほか、砂利を敷くときに土を砂利の厚みぶんすき取るため、水たまりになることを防ぐことができます。
意匠性に優れる
砂利には、大きさや色味など様々な違いがあります。建物や設置場所の雰囲気に合わせて選択をすることが可能です。
地域によって採れる石の種類も異なるため、低価格で提供できる種類も異なります。価格面や色味の具合については、施工店のサンプルやカタログなどで確認することをオススメします。
ウッドデッキ下に砂利を敷く際の注意点
ウッドデッキの下に砂利敷きを行う際は、以下の点に注意が必要です。
・掃除しにくい
・汚れやすい色がある
・完全な雑草対策ができない
・防草シートの劣化が起こる可能性がある
ウッドデッキ下の仕上げ方法を選択する際には、事前にどのような注意点やデメリットがあるのかを把握しておくことが重要です。以下でこれらの選択肢について詳しく解説しますので、ウッドデッキの施工を検討している方は参考にしてください。
掃除しにくい
ウッドデッキ下を砂利で仕上げた場合、掃除がしにくいというデメリットがあります。
例えば、砂利の上に落ち葉が溜まった場合、簡単に掃き掃除をすることができません。砂利と絡まって、作業時間が長くなる可能性があります。
砂利の上に溜まった落ち葉やゴミの掃除には、固めの竹ぼうきや、風で落ち葉を吹き飛ばすことができるブロアーなどの掃除用品がオススメです。
一方で、最も掃除がしやすいデッキ下の仕上げ方法は、コンクリート仕上げです。フラットで引っ掛かりもないため、ストレスなく掃除ができます。
ウッドデッキ下を掃除する可能性がある場合は、この点に留意して検討を行いましょう。
汚れやすい色がある
デッキ下の砂利として、白系のものを採用する場合もあります。しかし、白系の砂利は汚れやすく、劣化時なども分かりやすいです。
せっかく見た目が気に入って採用しても、経年劣化で変色したり、デッキ下に敷くという特性上、あまり見えないということもあります。特別な強いこだわりがない場合は、汚れの目立ちにくい色を採用することを推奨します。
完全な雑草対策ができない
砂利敷きを行っても、防草シートがないと雑草対策にはなりにくいです。また、防草シートを敷いたとしても、建物や既存の商品とのすき間からは雑草が生えてきてしまいます。
もちろん、一定の効果はみられ、敷いた範囲のすべてが無駄になるわけではありません。
しかし雑草は、多少の日光があるだけでも発芽する生命力を持っているため、砂利敷きでは雑草の繁殖を完全に防ぐことはできないと理解しておきましょう。
DIYでウッドデッキ下に砂利を敷く手順
DIYでウッドデッキ下に砂利を敷く場合は、以下の手順で作業を進めていきましょう。
1.整地する
2.小石を取り除く
3.土を固めていく
上記の作業工程において要点を押さえておくことで、初心者でも砂利敷きが可能です。
ここからは、各手順の概要について詳しく解説していきます。
整地する
きれいに砂利敷きを完成させるためには、まず整地をするところから始める必要があります。下地処理である整地をきちんと行うことで綺麗な仕上がりになるため、手を抜かずに丁寧な作業を心掛けましょう。
整地の具体的な手順は以下のとおりです。
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雑草を除去する
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小石を取り除く
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土を固めていく
整地で行うべき作業の一つ目は、雑草などの除去です。雑草は、表面的に取ってもすぐに生えてくるため、除去をする際は根っこの部分から取ることが重要です。なお、必要に応じて除草剤を使用するのも良いでしょう。
次に、土の中に含まれている小石を取り除く作業を行います。スコップなどで土の中にある不要な小石を除去しつつ、同時に雑草の根っこなどもあれば取り除きましょう。
雑草や小石の除去が完了したら、土を固めて整地を行っていきます。整地をする際は、土の中に含まれている空気を出すように土を固めていきましょう。整地を丁寧に行うことで、水はけも良くなり雑草が生えにくい環境にすることができます。
防草シートを敷く
整地の下地処理が完了したら、次に防草シートを敷いていきましょう。防草シートを砂利の前に施工することで、日光を遮断できるため雑草の成長を抑えることができます。
防草シートを敷き詰める手順は以下のとおりです。
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防草シートを敷く
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ピンで留める
まず、施工する範囲に防草シートを敷き詰めましょう。防草シートだけではめくれてしまう可能性があるため、ピンで留めるなど、めくれ防止対策をしておくことをおすすめします。
なお、ピンの留め付けは1m間隔で行うと効果的です。防草シートを裁断して重なりができる場合は、10㎝ほど重ねて固定するとめくれにくくなります。壁との取り合い部分については、3㎝ほど防草シートを立ち上げるとより防草効果が高まるでしょう。
砂利を敷く
整地や防草シートなどの下処理が完成したら、いよいよ砂利を敷いていく作業に移ります。防草シートの上に砂利を均一に敷き詰めていくことで、きれいな仕上がりを実現できます。
砂利を敷く手順は以下のとおりです。
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砂利を敷き詰める
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砂利を均一に整える
はじめに防草シートの上へ砂利を敷き詰めましょう。一般的には玉砂利が使用されるケースが多いですが、コストを重視する場合は砕石を代用しても問題ありません。ただし、見た目の意匠性は砂利の方が優れているため、コストや見た目のバランスを考えた上で選択しましょう。
次に、防草シートの上へ敷き詰めた砂利を均一に整えていきます。砂利の場合は、3~5㎝程度の厚みになるよう、トンボやレーキなどを使用してならしていきましょう。砕石の場合は、5㎝程度が適切な厚みとされています。
以上で、砂利敷き仕上げの完成です。適切な下地処理を行い、きれいなウッドデッキ下に仕上げましょう。
まとめ
ウッドデッキの下地は、砂利と防草シートを組み合わせて敷き詰めることで、雑草や害虫対策になります。
また、メンテナンスの良い環境にもなり、コストパフォーマンスも優れています。バランスのよい仕上げ方法を探している方にもオススメです。
一方で、デメリットとなるポイントもいくつか存在しています。
メリット・デメリットの双方を理解したうえで、仕上げの方法を選択してください。
おわりに
ウッドデッキの下地は、砂利と防草シートを組み合わせて敷き詰めることで、雑草や害虫対策になります。
また、メンテナンスの良い環境にもなり、コストパフォーマンスも優れています。バランスのよい仕上げ方法を探している方にもオススメです。
一方で、デメリットとなるポイントもいくつか存在しています。
メリット・デメリットの双方を理解したうえで、仕上げの方法を選択してください。