はじめに
外構リフォームや新築外構などをお考えの皆さま、こんにちは!
今回は、福田造園でもよくご相談をいただく、「デッキ」について解説していきます。
そもそも、デッキって必要かな?なんて考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。こういった『デッキが要るか・要らないか』を判断できる材料にもなっていること間違いなしです!ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。
ウッドデッキとタイルデッキの違い
さて、さっそくですが「タイルデッキ」と「ウッドデッキ」との違いをお話させてください。
この2つにはどういった違いがあるのか?また、どちらが有用なのか?こちらについてお話していきます。
違い1:そもそものつくり
最初の違いは、そもそものつくりについてです。ウッドデッキは天然木もしくは人工木材でできています。タイルデッキは、ブロックとコンクリートを用いて土台を作成し、その土台にお好みのタイルを貼っていく方式です。
違い2:見た目
次に違うのは、見た目です。そもそものつくりが異なるので、当たり前かもしれません。特徴として、ウッドデッキは「ナチュラルな感じ」を得意とした見た目です。対して、タイルデッキは「高級感や重厚感のある感じ」を得意としています。
違い3:設置できる高さ
最後に大きな違いとして、設置できる高さが異なる点を挙げようと思います。というのも、これには「つくりの違い」が大きく関係しています。簡潔に言ってしまうと、「ウッドデッキの下は空洞で、タイルデッキの下は空洞がないから」なのですが……こちらについては、後々詳しく解説します!
ウッドデッキとタイルデッキの費用はどう違う?
続いては、ウッドデッキとタイルデッキの費用についてお話していきます!
これは一例ですが、横3m×縦1.8mのタイルデッキを庭に作ったとします。
この場合、金額はおよそ40万円です。
※基礎工事(土台作り)、タイルは30×30cmのものとする
同じサイズの人工木デッキを作成するとなると、費用はおよそ16万円。
用意する材料や、作成にかかる人数などの観点から、金額は高めになってしまいます。
この差額はおよそ24万円です。
ウッドデッキ・タイルデッキのメリット・デメリット
以上のように金額だけ見ると、「それならウッドデッキの方がいいかも?」となってしまうかもしれません。しかし、タイルデッキにはタイルデッキのメリットが存在しています。
もちろん、ウッドデッキにもメリットがあり、デメリットもあります。これらをまとめてご紹介します。
タイルデッキのメリット3つ
まずは、タイルデッキについて詳しく紹介していきます!
どんな汚れも落としやすい
タイルは陶器のため、どんな汚れも落としやすいです。タイルデッキの上でバーベキューや、プチピクニックなどを計画しているご家族もいらっしゃるのではないでしょうか。みんなで楽しく遊んだあとは、カンタンに片付けられると嬉しいですよね。
タイルの種類が豊富
タイルは種類や柄が豊富です。特に新築の方などは、内装に使うタイルを検討した時、種類の多さに驚いたりしませんでしたか?外構で使えるタイルは、滑り止め加工(ざらざらした加工)のされている、外用タイルを使用する必要があります。そのため、外用に対応している商品のみの使用となります。しかし、それを差し引いても、ウッドデッキとはまた異なる雰囲気のデッキを施工することが可能になります!
形の融通が効く
タイルデッキは、ブロックとコンクリートで作られた土台にタイルを貼る仕組みです。そのため、庭の形に合わせてナナメにカットしたり、あえて変形の土台を作ったり、ご自分のイメージにより近いものを作成することができます。ウッドデッキもナナメにカットできますが、施工の都合上、カットできる角度が決まっています。そのため、形にこだわりたい場合は、タイルデッキを選ぶと良いでしょう。
タイルデッキのデメリット2つ
さて、ここまでで「タイルデッキっていいな……」と思っていただけましたでしょうか?
しかし、タイルデッキにはもちろんデメリットも存在します。
金額が高い
タイルデッキは、どうしても金額が高くなってしまいます。理由は「費用はどう違う?」の記事部分でも解説しましたが、土台の金額とタイルの金額が高いためです。
さらに、標準(30cm×30cm)よりも小さいタイルや、木目のタイルを選ぶと、貼る枚数が増えてしまうので、さらに金額は上がることになります。
どうしても使いたいものがある場合は、全面に使用するより、ワンポイントで使用するなどすると、デザイン性も上がってオススメです。
「リビングの延長」にならない
こちらは「ウッドデッキとの違い」で少しだけお話ししましたが、タイルデッキは「空洞がないため、くっつけられない」ので、そもそもの高さ設定が変わってきます。この高さ問題を解消するため、グレーチングという商品を使用するのですが、建物とタイルデッキには少しの隙間が生まれてしまいます。この隙間が気になる方は、「リビングの延長」として使うことをやめて、通常通り施工するのをオススメします。
ウッドデッキのメリット3つ
続いては、ウッドデッキのメリットについて解説をしていきます!
熱くなりにくい素材がある
ウッドデッキは、樹脂で作られています。そのため、タイル(陶器)と異なり、製品の改良がしやすい商品です。
近年、地球温暖化が進み、外気温が36℃近くなってくることも増えました。そんな真夏の炎天下にウッドデッキを使うことはないかもしれません。
しかし、日差しの和らいだ夕方や曇りの日など、外に出てウッドデッキを使うタイミングは多いはず。そんな時に、鉄板のような熱さのデッキは使えません。
そんな昨今の事情もあってか、熱くなりにくい素材のウッドデッキが誕生しました。
それが、LIXILさんの「デッキDC」です。
実際に、福田造園の緑区店で使用されています。
西日が強く差す午後3時に行き、実際に触れてみたのですが、想像よりも熱さがなく驚きました。
お近くに外構・エクステリアの展示場、LIXILさんの展示場がある方は、ぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか。
デッキ下も活用できる
ウッドデッキは、デッキ下が空洞になるつくりです。そのため、このデッキ下を倉庫がわりに使うこともあります。
しかしウッドデッキは、使う面に隙間があります。人工木は熱によって伸縮するためです。そのため、砂や雨などを完全に防ぐことはできません。
したがって、デッキ下に何か物を入れるときは、耐久性のあるものや多少汚れても問題ないものにすることをオススメします。
この点はデメリットにもなりやすいです。
近所に野生動物がいるなどの理由で、デッキ下に棲みつかれたり、居場所になってしまったりする可能性があります。この点が不安な方は、デッキの側面にパネルを施工することも可能です。状況に応じて、検討してみてもよいでしょう。
「リビングの延長」として使える
ウッドデッキは、フローリングと同じ、木の素材のような雰囲気を持っています。
そのため、フローリングと張る向きを揃えて、「リビングの延長」として空間を広く見せることができます。
家の中から見たとき、外まで続く広々とした空間に見えると開放感を感じたり、気持ちが明るくなったりしませんか?
こういった安らぎの効果も見込めることが、理由の一つです。
また、お子さんやご両親、ひいては自分たちの将来のことを考えると、段差などの小さな障害はない方が嬉しいですよね。
こういった面からも、ウッドデッキが選ばれています。
ウッドデッキのデメリット
さて、こうした「タイルデッキにないメリット」を持つウッドデッキですが、もちろんデメリットも存在します。
色褪せなどの経年劣化が起こる
ウッドデッキは、タイルデッキに比べて色褪せがわかりやすいです。
濃い色のウッドデッキを選んで施工しても、何年後かには薄くなってしまった……ということがあります。
経年による自然の事象なので、仕方がないことではあります。しかし、色が薄くなってしまうことが気になる方は、はじめから色が薄めのものを選ぶか、タイルデッキを選択した方がよいでしょう。
油汚れに弱い
ウッドデッキは、油を吸い込んでしまいます。
気づいた時に対処できれば良いのですが、後から対処しようとなると、シミのような模様になってしまいなかなか取れません。
その他の汚れに関しては、軽くヤスリをかけたり、強めの水流で対処できます。しかし、ウッドデッキの上でバーベキューをするなど、油汚れが懸念される場合は、注意が必要です。
「グレーチング」って何?
では、冒頭で少しだけお話しした、「グレーチング」について解説します。
この「グレーチング」とは、一体何なのでしょうか?もしかしたら、DIYでのタイルデッキ制作を考えていたり、タイルデッキについて調査したり、こういった経緯から既にご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
「グレーチング」とは、タイルデッキの水はけを良くするためのサブアイテムです。 グレーチングがないと、大雨などでタイルデッキに降り注いだ雨が、リビングへ溢れてきてしまう可能性があります。 本来なら、建物にある「水切り」という場所が、家のなかへ雨水が侵入することを防いでくれます。しかし、リビングの延長としてタイルデッキを施工する場合は、その水切りより高い位置になります。そのため、水切りが本来の役割を果たせず、浸水してしまう……といったことになりかねません。 こういった理由で、タイルデッキをリビングの延長としたい場合は、グレーチングを必ず入れる必要があります。
タイルデッキはリビングとフラットにするべきか?
では、このグレーチングを使って、わざわざフローリングとデッキをフラット(一続きの空間のようにする)ことに意味はあるのでしょうか?
メリットとしては、やはり段差がないこと。行き来するのに少しの段差があると、人間は不便を感じることがあります。その感覚に慣れてしまえば問題ありませんが、毎日洗濯物を干す・お子さんと遊ぶ……など、使う頻度が高ければ高いほど、段差がない方が嬉しいですよね。また、老後のことも考えると、バリアフリー設計の方がラクチンかもしれません。
他にも、リビングを含めた空間が広く見えるなど、見栄えの面でも一役買っています。
デメリットは、金額が上がることです。ウッドデッキならば、地面から窓までがとても高い場合を除き、通常時と大きな金額差はありません。しかしタイルデッキとなると、高さが上がればブロックの金額も増え、タイルを貼る面積も増え、グレーチングの金額も増えてしまいます。それを先行投資と思うかどうかは、ご家族でしっかり話し合って決めるのが確実です。
ウッドデッキ・タイルデッキはDIYでも作れる?
ここまでは、ウッドデッキとタイルデッキの費用やメリット・デメリットについて解説してきました。
読んでいく中でもしかしたら、「これってDIYできるんじゃ?」とお考えになった方もいらっしゃるかと思います。続いては、タイルデッキはDIYで作成できるのかについてお話していきます。
結論としては、できるけれど、十分な用意と注意が必要です。
ウッドデッキも同じく、DIYで作ろうと思えば作ってしまえるものです。しかし、外構の商品は常に外にあるものですから、天候の影響を受けやすいです。こういった天候の影響を受けやすいものは、劣化する原因になりうる事象が起こりやすいということでもあります。
そのため、
使っていて危険がないよう、土台をしっかり作っているか?
水がきちんとハケるように勾配がついているか?
など、完成後のことを想像しながら、丁寧に制作していく必要があります。素人ではなかなか難しく、建築関係に知識のある方や、その方の動画やブログを参考に作業を行うこともあるかと思います。その場合は、十分な用意と注意で制作してください。
おわりに
いかがでしたか?ウッドデッキとタイルデッキについて、違いは分かりましたでしょうか。
この記事を参考に、お庭につけるデッキのことを考えていただけたら嬉しいです。
とはいえ、家周りは思ったよりも考えることがたくさんあります。
困ったときは、お近くの工務店や外構屋に相談してくださいね。
愛知県にお住まいの方で、エリア内である場合は、福田造園でご相談が可能です!
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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