はじめに
ウッドデッキは、オープンスペースやホームパーティー、物干しスペース、子どもの遊び場など、様々な用途で活用できます。
そんなウッドデッキに、屋根を取り付けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事は、ウッドデッキに屋根を取り付けるメリットとデメリットのご紹介です。
屋根の種類や費用の相場、工事にかかる日数の目安についても解説します。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。
ウッドデッキに屋根を取り付けるメリットとは?
自由なスペースとして活用できるウッドデッキですが、基本的に屋根は設置されていません。そんなウッドデッキスペースに屋根を取り付けることで、非常に多くのメリットが生まれることをご存じでしょうか。
ここからは、ウッドデッキに屋根を取り付けると具体的にどのようなメリットがあるのか?について解説します。
日中の強い日差しも避けられる
ウッドデッキに屋根を取り付けることで、日中の強い日差しを避けられるメリットがあります。セカンドリビングとしても活用できるウッドデッキは、基本的に天気の良い日に使うことが多い傾向にあります。
しかし、真夏の照りつける太陽の下では、長時間利用することはできません。
一方、屋根があることで強い日差しも避けられるので、快適にウッドデッキを利用することができます。
悪天候でもウッドデッキが使える
屋根のないウッドデッキでは、悪天候になると使用することはできません。洗濯物スペースとしても活用することがあるので、急な天候不良には対応できないということも多いでしょう。
しかし、屋根のあるウッドデッキなら、雨天時でも問題なく使用することができます。急な悪天候でも心配する必要がないので、ウッドデッキの活用方法が広がるメリットがあります。
紫外線対策になる
ウッドデッキが劣化する最も大きな要因は「紫外線」です。基本的に、ウッドデッキには屋根や庇がありません。すると、長時間紫外線を浴びることになります。
そのため、経年的な劣化のスピードも非常に速く、気付いたら色褪せや退色が起きていることもあります。
しかし、屋根を取り付けることで、紫外線の影響を受けにくくすることが可能です。この屋根が紫外線対策になるため、キレイな状態をより長く維持できます。
目隠し効果が期待できる
ウッドデッキは開放的なメリットがある反面、周囲から視線を遮ることができないので、プライバシーが確保しにくいというデメリットがあります。
一方、屋根を取り付けると周囲から室内が見えにくくなるため、一定の目隠し効果が期待できます。室内のプライベート空間を確保したい場合、ウッドデッキに屋根を取り付けるのも効果的な選択肢といえるでしょう。
おしゃれな空間になる
ウッドデッキの屋根には多彩な種類があるので、おしゃれな空間を演出することができます。
例えば、デザイン性の高い色や柄のサンシェードを取り付けることで、お庭のアクセントとして機能させることができます。
また、テラス屋根のようなタイプを取り付けることで、おしゃれでカッコいい空間演出も可能です。屋根の種類によってさまざまなデザインを取り入れることができるので、建物全体の意匠性が向上します。
ウッドデッキに屋根を取り付けるデメリットは?
メリットの多いウッドデッキの屋根ですが、取り付けることによる弊害も一部存在します。そのため、屋根の取り付けを検討している際には、デメリット部分もきちんと把握した上で判断することが重要です。
そこでここからは、ウッドデッキに屋根を取り付けた場合に生じるデメリットについて詳しく解説します
開放感が損なわれる可能性がある
開放的な空間がメリットのウッドデッキですが、屋根を取り付けることで圧迫感が生じるため、開放感が損なわれてしまう可能性があります。例えば、ウッドデッキ全体を覆うような屋根を設置した場合、閉塞感を感じてしまうこともあるでしょう。
このような問題は屋根の種類やサイズによっても変わるため、慎重に屋根の種類は選択しましょう。設置後に後悔しないためにも、事前に明確な完成イメージを持っておくことが重要です。
室内に日差しを取り込みにくくなる
屋根を取り付けることで、直射日光や紫外線を防げるメリットがある反面、日差しを取り込みにくくなるというデメリットが生じます。例えば、現状で室内の日当たりが悪い場合、屋根を取り付けると余計に日差しが入りにくくなります。
特に冬の時期というのは、日差しが減ることで室内が寒くなる可能性もあります。そのため、新しく屋根を取り付ける際には、位置やサイズなども考慮して検討しましょう。
風の影響を受けやすくなる
ウッドデッキの屋根は雨をしのげる一方で、台風や強風の影響を受けやすいデメリットがあります。家の屋根とは違い、ウッドデッキの屋根は風を遮るための壁が取り付けられていません。
そのため、吹き上げの影響を受けやすい傾向にあります。屋根を設置する際には、立地環境に応じて耐風圧強度の高い製品を選定するなど、種類やランクを適切に選んで強風に備えましょう。
屋根のメンテナンスが必要になる
ウッドデッキに屋根を取り付けた場合、屋根のメンテナンスが必要になることに注意しましょう。例えば、雨風に直接さらされると汚れてしまうため、定期的に掃除をする必要があります。
また、近くに木が植えられている場合、落ち葉などが溜まってしまうこともあるでしょう。これらは長期間放置すると汚れが蓄積していくので、こまめなメンテナンスが必要という点はデメリットといえます。
雪の影響で破損する可能性がある
降雪量の多い地域でウッドデッキに屋根を取り付けると、雪の重みの影響で破損する可能性があります。倒壊を防ぐためには、積雪のあった際に雪下ろしをするなど、相応の対策が必要になります。
ウッドデッキ単体ではこのような手間は発生しませんが、屋根を設置した場合は必要になるのでデメリットといえるでしょう。
ウッドデッキの屋根は種類豊富!費用の相場・目安も紹介
ひとくちにウッドデッキの屋根といっても、さまざまな種類が存在します。屋根の種類によって特徴や費用感も異なるので、どのような屋根が最適なのか、きちんと比較した上で検討してみましょう。
ここからは、ウッドデッキにおける代表的な屋根の種類と特徴、概算の費用相場について紹介します。
テラス屋根
テラス屋根とは、1階の掃き出し窓上部に設置する庇(ひさし)のような屋根のことを指します。通常、ウッドデッキの屋根といえばテラス屋根のことを指しており、デザインや色も豊富です。
テラス屋根は一般的に、屋根と柱の構成でできています。様々なニーズに合わせ、柱なしタイプなども存在しています。
また、屋根材はポリカーボネートのため、自然光を取り込むこともできます。製品によっては側面パネル(目隠し)を取り付けることもできるので、プライバシーを確保することも可能です。
費用の目安/15万円~
オーニング
オーニングとは、日よけや雨よけ目的として設置する可動式のシェードになります。必要ないときはシェードを収納できるので、ウッドデッキ本来の開放感を維持できるメリットがあります。
日中の強い日差しを軽減させたい場合など、暑さ・紫外線対策には効果的です。ただし、強い雨や強風には弱いため、悪天候の際には屋根を収納しなければなりません。そのまま放置すると、強風の影響で破損する可能性もあるので注意しましょう。
費用の目安/15万円~
サンシェード・タープ
サンシェードやタープとは、簡易的に設置できる布状の屋根のことを指します。本格的な屋根とは違って建築物ではないため、取り外しも非常に簡単で、安価に導入できる特徴があります。
また、サイズや形状、カラーも豊富なので、お家の雰囲気に合わせておしゃれにアレンジすることもできます。一方、生地の劣化も早く、強い風や雨で壊れる可能性もあるため、必要ないときは収納する必要があります。
費用の目安/5万円~
パーゴラ
パーゴラとは、柱と骨組みだけで構成されている格子状の屋根です。フレームだけの形状をしているため、パーゴラ単体では屋根として機能することはありません。別途、つる性の植物や布を張ることによって、日差しを遮ることができます。
本来、パーゴラはイタリアのブドウ棚として活用されていたこともあり、ガーデニングを楽しみたい方に適しています。格子につる植物を絡ませると、植物の成長とともに形成されるおしゃれなグリーンルーフを楽しむことができます。
費用の目安/20万円~
サンルーム・テラス囲い
サンルームとは、ガラス張りで作られた気密性の高い部屋のことをいいます。壁がガラス張りのうえ、天板はポリカーボネート仕様のため、自然光が多く取り入れられて開放的です。また、悪天候でも安心して洗濯物を干すことができます。
セカンドリビングとしても活用できるので、アイデア次第で利用シーンの幅も広がるメリットがあります。ただし、全面がガラス張りのため、汚れが目立ちやすくお手入れが面倒というデメリットもあります。
費用の目安/30万円~
ウッドデッキの屋根を施工するために必要な日数は?
ウッドデッキに屋根を取り付ける場合、サイズや種類、設置環境によって工事日数は変動します。
特別なことがなければ、その日のうちに終了することが多いです。しかし、雨天の場合は期間が伸びる最大の原因となるので、時期を見て施工の依頼を行うことをオススメします。
ウッドデッキの屋根で後悔しないための注意点
屋根のあるウッドデッキは実用性も高く、メリットが非常に多いです。
しかし、注意すべき点も存在するため、どのような点に気をつけるべきなのかを把握することが重要です。
ウッドデッキの屋根で後悔しないためにも、事前に知っておくべき注意点について解説します。
室内の日当たりに問題ないか確認する
ウッドデッキに屋根を取り付ける際には、室内側の日当たりをきちんと考慮しているかを確認しましょう。
屋根があることで日差しを避けることができますが、その反面、室内側に明かりを取り込みにくい環境になってしまいます。
そのため、日光を完全に遮りたくない場合は透過性のある屋根材を使用するなど、自分の要望にあったものを依頼することが重要です。
日差しの取り込めるサイズにする
室内の日当たりとも関連しますが、屋根の取り付けには、日差しの取り込めるサイズを選択することがポイントです。
日差しの入る角度や、風通しなどを考慮することで、より快適に過ごすことができます。
どのようなサイズにすべきか判断に迷う場合は、プロに依頼して現場の様子から判断してもらいましょう。自分1人で判断するのではなく、専門家の意見も入れながら、総合的に判断することが重要です。
積雪量の多い地域は、積雪荷重に注意
積雪量の多い地域で屋根を設置する場合、積雪荷重にも注意して屋根を選びましょう。耐積雪荷重というのは、積み上がった雪の重さに耐えられる指標として用いられている数値で、屋根の種類によって異なります。
一般的な積雪荷重は20cmまでと目安があります。しかし、積雪荷重の高いものでは、200cmまで耐えられる商品も存在しています。
そのため、お住まいの地域における降雪量を考慮し、最適な積雪荷重の商品を選びましょう。
サンルームの場合は、建ぺい率に注意する
ウッドデッキの屋根としてサンルームを検討している場合は、建ぺい率に問題ないか事前に確認することが重要です。
建ぺい率とは、凸面積における建築面積の割合です。土地により数値が決まっているので、この建ぺい率を越えないかをチェックしておく必要があります。
建物は、建ぺい率を越えないギリギリの数値で建築されていることが多いです。そのため、サンルームを設置すると建ぺい率をオーバーしてしまう可能性もあります。
なお、建ぺい率は自治体によって異なるため、お住まいの地域における建ぺい率を事前に確認しておきましょう。
固定資産税の対象になる可能性がある
屋根付きのウッドデッキを作る場合、固定資産税の対象になる場合があります。固定資産税とは、資産の評価額に対して決まる税制で、土地や家具が課税対象になります。
しかし、地方税法において、外付けのもの(カーポートなど)については明確に規定されていません。そのため、自治体によって屋根付きウッドデッキの取り扱いが異なる場合があります。ここで家屋と認定された場合は、固定資産税の対象になるため、不安な方は事前に税理事務所や自治体に問い合わせを行いましょう。
ウッドデッキの屋根を後付けする場合は、DIYしない
ウッドデッキに屋根を取り付ける際に注意することとして、DIYで行わないことが挙げられます。
近年はDIYがブームを起こしていることもあり、工事費用の節約等も相まって、自分でやってみようと検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、屋根は高所での作業となるため、転落・落下の事故が起こる場合があります。高所作業に不慣れな方の場合は、より難易度が高くなるといえます。
このような観点からも、ウッドデッキに屋根を取り付ける際にはDIYせず、プロの施工業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
ウッドデッキ単体では使い勝手が良くない状態でも、屋根を取り付けると利便性が向上します。天候に左右されづらくもなるため、活用の幅も広がりオススメです。
しかし、特に目的もなく施工するには高価な商品です。そのため、目的や用途に合わせ、適した商品を選びましょう。
もし施工にお困りであれば、このコラムを参考にメリット・デメリットを把握し、お近くの工務店などに相談してみるのも良いかもしれません。
おわりに
ガーデン&エクステリア福田造園では、愛知県豊田市を拠点としています。
岡崎市・名古屋市にも店舗を持ち、周辺地域の皆様の外構づくりをお手伝いできます!
ウッドデッキやテラス屋根、その他外構工事についても相談できます。ご検討中の方は、ぜひご連絡ください。