はじめに
庭の雑草は、放置すると周辺の環境を悪化させます。そのため、雑草対策には取り組んでおくことが重要です。
しかし、雑草の処理方法や対策方法にも種類があります。手間もかかるので、何から始めれば良いのか迷っているという方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、庭の雑草対策の種類や選定方法について徹底解説します!
また、雑草対策が重要な理由や、雑草対策に適していない方法なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。
庭の雑草対策が重要な理由とは?
放置するとすぐに成長する雑草は、適切な対策をしなければなりません。
面倒な雑草対策の重要性を理解しておくことで、放置したことによる様々なトラブルを避けることができます。
ここからは、庭の雑草対策が必要である2つの理由を解説します。
害虫の発生を抑えられる
雑草対策を行うメリットのひとつが、害虫の発生を抑制できる点です。
庭の手入れを放置して雑草が生い茂ってくると、バッタや蝶、ハエや蚊、クモにゴキブリといったさまざまな害虫が発生します。
なお、害虫の中には、病気を媒介する人間にとって悪影響のある害虫もいるため、注意しなければなりません。
このような害虫が発生する問題は、雑草の対策を行うことで抑制させることができます。
雑草の多い環境は害虫が住みやすい環境になるので、正しい対策を行って雑草の生えてこない環境にすることが重要です。
作物や草花の成長を促せる
雑草が生い茂る環境というのは、作物や草花が育ちにくくなる原因になることがあります。
例えば、成長の早い雑草の背丈が伸びてくると、太陽光を遮ってしまい草花の生育を邪魔することになるのです。
また、家庭菜園で作物を育てる場合、雑草が土壌の養分を横取りしてしまいます。その結果、作物がしっかりと育たないこともあるでしょう。
このような問題は雑草対策を怠ることで起きる問題のため、きちんと雑草対策を行って作物や草花が育つ環境を作ることが大切です。
庭における、雑草対策の種類と特徴
雑草というのは非常に生命力や繁殖力が強いため、きちんと対策を行うことが重要です。
なお、雑草対策にも手軽に始められるものから、本格的な工事を伴う対策まで非常に幅広い種類があります。
ここからは、各雑草対策の特徴を紹介します。こちらを参考に、ご自宅の環境に適した対策を選びましょう。
草むしり
庭の雑草対策として、手軽に始めることができるのが「草むしり」です。
草むしりは、根っこから雑草を抜いていきます。そのため、一度引き抜いた雑草というのはしばらく出てくることがありません。
また、いつでもすぐに取り組むことができるので、費用もかからず雑草対策をすることができます。
ただし、低い体勢で長時間作業をする必要があるので、肉体的な疲労も多く、足腰にも負担がかかります。
雑草を確実に取り払うことができる反面、手間と労力が必要だといえるでしょう。
除草剤
草むしりと同様に手軽に始めることができる雑草対策の一つが、除草剤を散布する方法です。
除草剤のメリットは、草むしりのように腰を下ろして作業をする必要がないため、身体的な負担が少なく済む点にあります。
例えば、ジョウロや噴霧器を使用した場合、立ったまま散布することができます。比較的範囲の広い作業も、除草剤を使用すれば簡単に雑草対策ができるでしょう。
しかし、除草剤は雑草だけに効果のある薬品ではないため、作物や生花も枯らしてしまいます。
また、除草剤は表面的に雑草を枯らしますが、根っこが残っているのですぐに再発してしまうデメリットがあります。
防草シート
雑草対策として広く知られているのが、「防草シート」です。
防草シートは、敷くことで雑草に当たる太陽光を遮断します。そうして、雑草が光合成をして生育していくのを防げているのです。
防草シートは、一度敷いてしまえば、その効果は長期的に持続するメリットがあります。そのため、長期的にお手入れをせずに雑草対策をしたい場合にも適している方法といえるでしょう。
一方で、防草シートを設置する前には、きちんと雑草の処理をした上で、隙間なく敷かなければなりません。また、防草シートだけで仕上げると、景観が悪くなるデメリットもあります。
砂利敷き
雑草対策の一環として、対策をしたい場所に砂利を隙間なく敷くという方法もあります。
砂利を厚めに敷くと、雑草の生育に必要な日光を遮断することが可能になります。雑草の発芽や繁殖を防ぐ効果が期待できるでしょう。
砂利敷きは特別なスキルは必要ないため、誰でも簡単に施工することができます。また、砂利には多くの種類があるので、好きな色でオシャレに雑草の対策をすることが可能です。防犯砂利を使用すれば防犯対策にもなるでしょう。
しかし、砂利のみでは、台風などの強風で厚みが薄れてしまいます。よく通る場所ならば、人が通った場所だけ砂利が薄くなるなどの弊害が出てしまうことも。
そのため、砂利敷きを行う際は防草シートを施工した上に砂利敷きを行うと、より効果的な雑草対策ができます。
ウッドチップ
庭の雑草対策には、ウッドチップを活用することもあります。
ウッドチップはその名の通り木を細かくチップ状に加工したものです。素材は、ヒノキや杉などの色々な木材が使用されています。
このウッドチップを砂利敷きのように敷き詰めることで、光合成に必要な太陽光を遮断し、雑草の生育を抑えることができます。また、天然素材なので木材の優しい景観にできるメリットもあります。
一方で、湿気の強い環境は虫や微生物が発生する可能性があるため、基本的に風通しの良い場所にしか適していない一面もあります。
石張り・タイル張り・レンガ敷き
雑草対策は、石やタイル・レンガなどを施工することでも可能です。これらの素材には、様々な種類があります。そのため、仕上がりの意匠性が格段に向上するメリットがあります。
例えば、インターロッキングブロックで施工すると、水はけも良く、デザイン性に富んだ庭にすることができるでしょう。また、石やタイルを使用すれば、汚れも付きにくいオシャレな仕上がりにすることも可能です。
しかし、素材自体や施工費用が高価であり、綺麗に仕上げるには専門技術を有する職人が施工する必要があることがデメリットです。
コンクリート舗装
タイルやレンガのような仕上げ方以外にも、コンクリートで舗装することで雑草対策をすることができます。
コンクリートは耐久性にも優れているので、お掃除など簡単なメンテナンス以外、長期間お手入れの必要がありません。また、施工する場所によっては駐車場としても活用できるので、活用の幅も広がるでしょう。
その他にも、コンクリートにすることで見た目もスタイリッシュにまとまるほか、レンガやタイルを組み合わせることで、よりデザイン性に富んだ庭に仕上げることができます。
ただし、一度コンクリートで舗装すると、撤去には相応の費用がかかります。また、コンクリートは日差しの照り返しが強くなるので、夏場などは暑さを感じやすくなるでしょう。
人工芝
防草シートと人工芝を組み合わせると、緑があり自然を感じられる雑草対策を施すことができます。
通常の天然芝はお手入れをする必要がありますが、人工芝は日々のお手入れがほとんど必要ありません。そのうえ、虫の餌もなくなるので、害虫を抑制する効果も期待できます。
また、天然芝のように泥や土で汚れてしまう心配もないので、キレイな状態を長く保ちやすいメリットもあります。
ただし、人工芝には耐用年数があり、8年から10年程度で取り換えを行う必要がある可能性が懸念されます。
庭の雑草対策に適さない方法はある?
庭の雑草対策として、適さない方法はあるのでしょうか?
もし雑草対策に以下の方法を検討している場合は、避けるようにしましょう。
草刈り
草刈りは、庭の手入れとして最も代表的な方法です。
しかし、表面上を刈り取るのみとなり、根っこは残るため、完全な対策とはいえないでしょう。
草刈りを行った後に除草剤を散布するなど、その他の方法と合わせて行うと効果的です。
塩をまく
塩をまいて雑草を枯らす、という方法を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、塩は雑草以外の植物にも有害です。そのうえ、まいた後の塩が雨などで地中に溶け込むことにより、地中の配管などに悪影響を及ぼす可能性があります。
熱湯をかける
その他にも、雑草を枯らす一策として、熱湯をかける方法も挙がっています。
しかし、こちらも塩と同じく雑草以外の植物に悪影響を与えてしまいます。また、そもそも雑草に対してとても効果的な方法とはいえません。そのため、熱湯をかける方法は避けておきましょう。
自宅の庭に適した雑草対策を選ぶには?
ここまで解説したとおり、ひとくちに雑草対策と言っても非常に多くの種類があります。そのため、自宅の庭の環境ではどのような対策をするのか、正しく選定することが重要です。
そこでここからは、自宅の庭に適した雑草対策を選定するための4ステップを紹介します。
1|庭をどう使っていくか決める
雑草対策を選定する際には、最初に庭の使い方を決めることが重要です。目的に沿った方法で雑草の対策を施すことで、利便性が向上するほか、見た目も綺麗にすることができます。
例えば、人工芝を設置して雑草対策を施す場合、 庭全体のエクステリアデザインを考慮することが重要です。子供やペットが遊べるスペースは人工芝で仕上げつつ、植物を植えるスペースにはレンガを用いて花壇を作る……などの工夫が必要でしょう。
庭の仕上げ方は使い方で大きく変わるため、事前にどのような使い方を想定しているのかを決めておくと、今後の計画をスムーズに立てることができます。
2|費用対効果を見る
雑草対策は、効果の高い方法になるほど、一度の施工費用は高い傾向にあります。しかし、長期間メンテナンスの必要がないなど、費用対効果に優れている点が魅力です。
ただし、効果の高い方法の中でも、使用する材料によってはさらに高価になることがあるため、費用対効果はきちんと見極める必要があるでしょう。
例えば、タイルやレンガなどは意匠性にも優れている雑草対策ですが、全面に施工すると非常に高価です。
そのため、歩行する部分などの「よく通る部分」にはタイルやレンガをという頑丈な素材を採用し、空いたスペースには防草シートと砂利を組み合わせるといった工夫も必要になるでしょう。
3|排水性を確認する
雑草対策に取り組む際には、排水性に問題ないかも確認する必要があります。正しい排水計画の元で工事に取り組まなければ、雨が降った際に水たまりができてしまう可能性があるので注意しましょう。
例えば、コンクリート舗装や床面のタイル張りは、素材が水が抜けるような構造をしていません。そのため、必要に応じて水勾配を取ったり、新たに排水設備の設置を同時に検討する必要があります。
施工する面積が広くなるにつれて、排水の問題をよく検討しなければなりません。勾配などに問題はないか、事前に工事業者とチェックしておきましょう。
4|メンテナンス方法を確認する
雑草対策の種類を選ぶ際には、メンテナンスの方法を考慮して検討することが重要です。使用する素材によってメンテナンスのしやすさも変わるので、日々のお手入れについてチェックしておきましょう。
例えば、比較的安価に施工できる砂利敷きなどは、落ち葉や枯れ葉の掃除に手間がかかる傾向にあります。一方、床タイルは水洗いなども非常にしやすく、メンテナンスに優れており便利です。
また、雑草対策を施す場所によっては、汚れやすい環境になることもあります。
その場所にどのような素材を使用するのが最適なのか、施工後におけるメンテナンス性の観点からも検討してみましょう。
おわりに
庭の雑草は放置することで、さまざまな虫を引き寄せてしまいます。また、作物や草花の生育を阻害する要因にもなるので、雑草は放置するのではなく、適切な対策を施すことが重要です。
ただし、ひとくちに雑草対策といっても、草むしりや除草剤散布のような簡易的な方法から、コンクリート舗装やタイル張りといった専門的な技術を要する工事までさまざまです。
そのため、どのような目的で庭を使用しているのかも考慮した上で、使い方に適した雑草対策に取り組みましょう。