はじめに
フェンスの高さは、外構の印象を決めるだけでなく、目隠し効果や防犯性、敷地境界の分かりやすさ、さらには風の影響や近隣への圧迫感まで左右する重要なポイントです。しかし、高さを優先しすぎると設置後に圧迫感が出たり、逆に低すぎて目隠しにならなかったりと、後悔につながるケースも少なくありません。
そこで本記事では、目的別の高さの目安を整理したうえで、失敗しない決め方やよくある失敗例、事前に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。ご自宅の条件に合った高さをスムーズに判断できるようにまとめていますので、これからフェンス設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
フェンスの高さ選びが外構づくりで重要な理由
フェンスの高さは、外構の見た目を左右するだけでなく、暮らしやすさに直結する重要な要素です。高ければ視線を遮ってプライバシーを守りやすい一方、圧迫感が出たり、風の影響で強度や基礎仕様に配慮が必要になったりします。反対に低すぎると目隠しや侵入抑止の効果が弱く、設置目的を果たせないこともあります。
また、敷地の高低差やブロック塀の上に設置する場合は、安全性の確認も欠かせません。目的・場所・周辺環境に合わせて最適な高さにすることが、後悔しない外構づくりのポイントです。
【目的別】最適なフェンスの高さの目安
フェンスの高さで迷ったときは、まず何のために設置するのかを目的別に整理すると判断しやすくなります。目隠しを重視するのか、防犯性を高めたいのか、敷地境界を明確にしたいのかで、必要な高さや選ぶべき形状は変わるためです。
そこでここからは、代表的な目的ごとに高さの目安をわかりやすく解説します。
目隠し(プライバシー対策)
目隠し目的のフェンスは、どこからどの高さの視線を消したいかを先に決めることが大切です。道路を歩く通行人の視線をしっかり遮るなら、一般的に140〜200cm程度を検討の起点にすると、庭や室内の生活感が見えにくくなります。
一方、車の窓越しの視線だけが気になる場合は、100〜120cm程度でも十分に効果を感じやすいケースがあります。ただし、同じ高さでも板状で完全に塞ぐタイプは圧迫感が出やすく、格子・ルーバーなど抜けがあるタイプは軽やかな印象になりやすい点に注意が必要です。
防犯対策
防犯目的のフェンスは、高くすれば安心と決め切らないことがポイントです。高さを上げれば乗り越えにくさは増しますが、外から中が見えない外構は死角が増え、侵入者が隠れやすい環境になる場合があります。
そこで大切なのは、侵入を難しくする要素と、周囲からの見通しを両立させることです。高さの目安としては150cm前後を基準に検討しつつ、縦格子など足掛かりを作りにくい形状を選ぶと安心感が高まりやすいです。
玄関周りや掃き出し窓前は、閉じすぎるほどかえってリスクが上がることもあるため、必要以上に視界を塞がない、照明や植栽の配置で見通しを確保することで防犯性を底上げする考え方が大切です。
敷地境界
敷地境界のフェンスは、ここから先は自分の敷地と分かることが主目的なので、必ずしも高いフェンスが正解とは限りません。高さを上げれば区切りは明確になりますが、そのぶん圧迫感が出たり、隣地側に遮断された印象を与えたりして、心理的な距離が生まれることもあります。
境界目的で失敗しないコツは、境界線を一本の壁にしないことです。例えば、隣家の窓が近い部分は目隠し寄りに高さを確保したり、庭の奥や人目が少ない場合は低めで抜け感を出すフェンスにするなど、場所によって高さやフェンスを変えるといったことも可能です。
失敗しないフェンスの高さの決め方
高さの目安を知っても、そのまま当てはめるだけでは「思ったより見える」「圧迫感が強い」といったズレが起こりがちです。大切なのは、目的を明確にしたうえで、設置場所の条件や近隣への影響、高低差などを確認し、納得できる高さに落とし込むことです。
そこでここからは、設置後の後悔を減らすための失敗しないフェンスの高さの決め方を解説します。
設置する目的を明確にする
フェンスの高さで迷ったときは、最初に何のために設置するのかを一言で言える状態にすることが大切です。目隠しなのか、防犯なのか、敷地境界の明確化なのかで、必要な高さや選ぶべき形状が変わります。
例えば、目隠しなら誰の視線を遮るかが重要で、通行人・車・隣地2階など、視線の起点によって適正が動きます。防犯なら侵入しにくさだけでなく、死角を増やさない視点が欠かせません。
このように目的が曖昧なまま高さだけ決めると、圧迫感が出たり、逆に効果が足りなかったりしがちです。まず目的を明確にし、その目的に対して必要な範囲だけ高さを確保する考え方が失敗を減らすポイントです。
近隣にも配慮して決める
フェンスは自宅の敷地内の設備ですが、見た目の圧迫感や日当たり、風の抜け、視界の遮られ方などは近隣にも影響します。特に境界部分で高い目隠しタイプを選ぶと、隣地側は壁ができたと感じやすく、関係性の悪化につながることもあります。
そのため、高さは機能だけでなく、周囲からどう見えるかも踏まえて決めることが大切です。必要な箇所だけ高くし、それ以外は抜け感のあるデザインにする、ルーバーや格子で視線を切りつつ圧迫感を抑えるなど、印象面の調整でトラブルを避けやすくなります。可能であれば、着工前に一言共有しておくと安心です。
法規に問題ないか確認する
高さを決める際は、見た目や効果だけでなく、法規や安全面の確認も欠かせません。特に多いのが、ブロック塀の上にフェンスを設置するケースです。この場合、フェンス本体だけでなく、下部の塀が基準に適合しているかを含めて確認する必要があります。
建築基準法施行令では、組積造の塀は高さ1.2m以下、補強コンクリートブロック造の塀は高さ2.2m以下といった基準があるため、設置前に専門業者とともに確認しておくことが大切です。
フェンスの高さでよくある失敗
フェンス工事で後悔が出やすいのが、高さに関する判断ミスです。高くしすぎて圧迫感が出たり、低すぎて目隠しにならなかったり、高低差を読み違えて想定より丸見えになったりと、完成してから気づく失敗が少なくありません。
そこでここからは、どのような失敗が起こるのかを具体的に解説します。

高すぎて設置後に圧迫感が生じる
目隠しや防犯を意識して高さを上げた結果、完成後に「思ったより圧迫感が強い」と感じる失敗は少なくありません。特にリビング前や庭がコンパクトな住宅では、視界の大部分がフェンスで埋まり、閉塞感が出やすくなります。完全目隠しタイプは安心感がある反面、光や風の抜けが悪くなり、庭が暗く感じたり、居心地が落ちたりすることもあります。
また、高くなるほど風の影響を受けやすく、柱や基礎仕様を十分に検討しないと揺れやすさにもつながります。対策としては、必要な範囲だけ高さを確保し、上部を格子やルーバーで抜けさせるなど、見え方の調整で圧迫感を抑えることが大切です。
低すぎて目隠し効果がない
設置後に「まだ見える」「目隠しになっていない」と気づく失敗は、視線の起点を読み違えることで起こりがちです。自分の身長目線だけで考えると、道路を歩く通行人の目線、車の窓越しの目線、隣地の窓位置など、想定すべき視線が抜け落ちます。
通行人の視線を遮るなら140〜200cm、車の視線なら100〜120cmといった目安がありますが、敷地が道路より高い場合はさらに見えやすくなることもあります。対策は、現地でメジャーを当ててどの高さまで隠れるかを事前に再現することです。
高低差を考慮できていない
高低差の見落としは、目隠し効果の不足や、想定以上の圧迫感につながりやすい要注意ポイントです。敷地が道路より高いと、同じ高さのフェンスでも道路側からは見下ろされ、庭や室内が思った以上に見えてしまいます。逆に隣地が高い場合は、こちらが高いフェンスを立てても上から見下ろされるため、必要な対策が高さだけでは足りないこともあります。
また、ブロック塀の上に設置する場合、塀の高さは地盤から確認する必要があり、低い側から見ると想定より高くなるケースもあるので注意が必要です。
フェンスの高さで失敗しないためのポイント
フェンスの高さは一度設置すると簡単に変えにくいため、工事前の確認が結果を左右します。目的に合う高さを選ぶだけでなく、現地での見え方の確認、提案内容の比較、施工条件に応じた安全性の担保まで含めて判断することが大切です。
そこでここからは、失敗を避けるために事前にやっておきたいポイントを解説します。
エクステリアリフォーム専門店に相談する
フェンスの高さは、数字を決めれば終わりではなく、現地の条件に合わせることが仕上がりを左右します。専門店に相談すると、目隠し・防犯・境界といった目的に対して踏み込んだ提案が受けられ、圧迫感や暗さ、風の影響など設置後の体感も含めて調整しやすくなります。
敷地の高低差やブロック上への設置など、見落としやすい条件も現地で確認しながら進められるため、完成後の想像と違ったというケースを減らしやすい点が大きなメリットです。
相見積もりで提案内容を比較する
相見積もりは金額差を見るだけでなく、提案の中身を比較するために行うことが大切です。同じ高さでも、抜け感の作り方、死角を増やさない配置、境界での印象配慮など、業者によって考え方が変わります。
なぜその高さなのか、どの視線をどう遮るのか、施工方法が条件に合っているのかを見比べることで、不要な過剰仕様や逆に不足している点が見え、最終的に納得できる高さへ絞り込みやすくなります。
まとめ
フェンスの高さは、目隠し・防犯・境界といった目的を叶える一方で、圧迫感や見通し、風の影響、近隣への印象にも直結する重要な要素です。数値はあくまで目安として捉え、設置場所や視線の入り方、高低差を踏まえて最適化することが失敗を防ぐポイントになります。
迷ったときは専門店に相談し、相見積もりで提案意図と仕様を比較しながら、数字の根拠を固めて決めると、設置後も満足しやすい外構に仕上がるでしょう。
おわりに
ガーデン&エクステリア専門の福田造園は、門扉や塀、フェンスなどの外構リフォームのお手伝いをしております。
ご要望に適したエクステリアリフォームをご提案いたしますので、ご検討中の方はお気軽に福田造園までご相談ください。
福田造園の簡単な歴史
1964年に創業。石屋からはじまり、名古屋城の石垣や公共の工事を手がける。ハウスメーカーの下請けを経て、「お客様の笑顔や感想を直接いただきたい」という想いのもと、外構・エクステリア屋として独立。外構・エクステリア・お庭工事などに関して、提案、製図、施工管理という全ての工程を自社で行っています。培ってきた造園屋としての知識、エクステリア・外構屋としての知識をいかんなく発揮し、お客様ひとりひとりに合った、より快適な生活を過ごしていただけるよう努めています。


